2017年3月5日日曜日

「牛乳ビンの念珠」とは?(金集め②-補足)

「牛乳ビンの念珠」とは?(金集め②-補足)

※ 本稿は前回(創価学会の金集め②)の補足です。

 池田大作著『人間革命』第一巻に、戸田氏が治安維持法違反で投獄された際の逸話とし
て、以下の記述がある(『人間革命』の本当の著者は、篠原善太郎氏)。


>  独房には、もちろん御本尊はなかった。ロウソクも線香もあるはずがない。彼は、
> 差し入れの牛乳の蓋をためて、それを糸で通し、数珠をつくった。それは、獄中での
> 壮絶無比のたたかいであった。


 牛乳の差し入れを受けて、その蓋で小学生でもできる程度の工作をした程度で、「壮絶
無比のたたかい」とは、大げさすぎではないだろうか。

 IRAの闘士が、獄中闘争のハンガーストライキで餓死したことがあるが、それと比べ
れば、何ほどのこともない。そもそも、この話の真偽もはっきりしない。

 一読して受けた印象だが、『人間革命』には、これ以外にも突っ込みどころが多い。
 『人間革命』についても、いずれより詳しい考察をしたい。

※ 創価学会のサイトには、この「牛乳ビンのフタの念珠」の写真が掲載されている。


「恩師記念室」のその後

 池田大作専用の豪華施設を、〝宗教施設〟に偽装するために急造された「恩師記念室」
だが、その後、十年を経ずして、元に戻ったようである。

 元副会長・福島源次郎氏の「続・誠諫之書」(『蘇生への選択』所収)には、次の記述
がある。


>  十年前、各会館にあった会長室を、当時の外部批判を避けるためとはいえ、牧口先
> 生・戸田先生の遺徳を偲ぶ恩師記念室に改装し、意義ある日に、人数制限ながらも、
> 会員の参観に供していました。当時、私は師恩を忘れぬ先生の措置として感銘を深く
> しました。その恩師記念室は、今、いったいどうなっているのでしょうか。牧口・戸
> 田両先生の遺品も取り除かれ、参観も中止になっていると聞きました。
>  それのみか、各会館にあった牧口先生・戸田先生の揮毫も、昨秋の事務局長通達で、
> 全国の会館から撤去され、代りに池田先生の揮毫や先生撮影の写真のみが掲げられま
> した。今年になって、「私が見守ってあげる」との意義で、等身大の胸上写真が掲げ
> られていることを知り唖然としました。このように両先生の処遇の仕方が一貫するこ
> となく、その時、その折りにより、くるくると変化していきます。

※ 「続・誠諫之書」は昭和61年(1986年)に池田氏宛てに提出された。


 池田氏はことあるごとに、自分がいかに師である戸田城聖氏に、誠心誠意を尽くして仕
えたかを述べてきたそうだが、実のところそれは、「お前らも俺を見習って、師である俺
に忠誠を尽くせ」と刷り込むことが目的だったのであろう。

 上記引用の〝喉元過ぎれば熱さを忘れる〟を地でいく対応には、外部の傍観者である私
でも、さずがに鼻白まざるを得ない。

 学会内部で「師弟の道」をさかんに説き、ゴマ源と陰口を叩かれた福島氏をして、唖然
とさせる池田氏の自己宣揚ぶりと、師の軽視には、だれしもが呆れることであろう。

 創価学会では「師弟不二」が最重視されているそうだが、その提唱者の池田氏にして、
この体たらくなのだ。このような人物を「師匠」と呼び忠誠を尽くすよりも、自分自身の
人生について、自分の頭で考えて行動した方が、より実り多い人生を送れるのではないだ
ろうか。